カテゴリ:佐藤より( 35 )

 

「訴訟書類の郵便史」のご紹介

昨年、岡本哲弁護士より「訴訟書類の郵便史」という資料解説本であるご高著をいただいていたのですけれども、このたびあらためて紐解きますと、訴訟書類の送達制度に関する法制史的考察たる解説があり、研究者にとっても有意義であると思われましたのでここにご紹介します。

e0091580_14484217.jpg
以下は当該書物より。
まえがき:本書は、2010年11月に東京で開催された全国切手展JAPEX01に出展され上位入賞した、次の3つのコレクション、すなわち「訴訟書類の郵便史」(岡本哲コレクション)80ページ、「書留訴訟書類・審判審査書類および特別送達書類」(成田弘コレクション)64ページおよび「特別送達郵便<訴訟書類>の変遷」(常田勇次コレクション)80ページの3作品計224ページを解説(池田が担当)とともに採録し、あわせて日本法制史の視点からみた訴訟書類送達制度に関する論考(岡本が担当)を掲載している。

著者・編者:池田 健三郎、岡本 哲 編著
体裁:A4判 272頁(内16頁カラー) 上製本
発行日:平成24年8月15日
定価:(税込)4,500円
出版社:株式会社鳴美

by utplaw | 2013-04-07 14:53 | 佐藤より  

Does the effect of the Google book search settlement extend to the Japanese copyright holders?

昨年アメリカの大学生からメールがありました。グーグルブック和解に関する私の見解に対する問い合わせでした。ここにその回答した内容の一部をご紹介します。

米国グーグル・ブック・サーチ和解の効力は日本の著作権者等にも及ぶのか

佐藤 薫

‘Does the effect of the Google book search settlement in U.S.A. extend to the Japanese copyright holders?’
by
Kaoru SATO
Osaka University Graduate School of Medicine invitation professor
Japan Cartoonist Association copyright committee member


My this opinion relates with the problem of the effect to foreign countries concerned in The Google Book Search Copyright Class Action Settlement
The United States District Court for Southern District of New York. in the Authors Guild, Inc., Et al. V. Google Inc., the case [Case Number: 05 CV8136 (SDNY)] has made the preliminary approval for settlement.The notice was announced in January 2009 through the website of google Inc. (below, "Google" called.).That is the so-called Google Book Search Copyright Class Action Settlement (the "settlement"called.) .
There was the expression in the settlement, "Note to authors and publishers outside the United States: This settlement may affect the right of you.". Therefore it was thought that the effect of the settlement extended to the Japanese author.
However, Given the spirit of the Berne Convention and the laws of our country(Japanese laws), rather I think that it is proper to think that the effect does not occur.
After that Japan Cartoonist Association statement on the settlement I've created was published, the opinions of the same purpose were announced as government statement in Germany and France. The American Department of Justice had a question for the settlement concerned afterwards, too. The problem of the effect to foreign countries concerned in the settlement terminated.



* 日本ビジュアル著作権協会JVCAセミナー2009(2009年7月24日,東京LMJ研修センター)、日本アニメーション学会,日本マンガ学会共催2009年度第1回研究会(2009年8月6日, 日本弁理士会2階会議室),エンターテイメント・ロイヤーズ・ネットワーク(2009年11月17日,青山学院大学)における私の講演に基づく。

by utplaw | 2012-01-02 20:08 | 佐藤より  

日本に滞在する外国の方々へ パリ大学の先生から東北地方太平洋沖大地震に関するお話し

パリ大学の先生から東北地方太平洋沖大地震に関するお話しをお聞きすることができました。お忙しいなかこのようなご報告を賜り感謝申し上げます。

「地震、津波、原発のニュースはフランスのテレビでも一日中やっていますし、東京の計画停電のことも知っています。・・・・・・
また、日本に留学中の学生も次々にフランスに逃げ帰って来ています。」

ではなぜフランスに帰国しているのかとお聞きすると、

「地震の恐怖より、放射能の影響の方が大きいのではと思います。フランス政府がすでに日本滞在中のフランス人に向けて帰国をすすめており、そのためエール・フランスが特別の料金で切符を用意したりしているし、消防士や軍人や部品を乗せて日本に向かう飛行機もそれを降ろした後は日本在住のフランス人をただで乗せて帰国するように活用されています。」とのことでした。
さらに、「フランスはアメリカにつぐ原子力大国だし、ヨーロッパはチェルノブイリの事故のときも実際に黒い雲がやってくるのを目の辺りにしているので、非常に 放射能のことに敏感です。放射能の影響が何千キロも離れた所にまで及ぶことも体験しています。
それで、今度の福島の問題の影響で、ヨーロッパ各国は自分の国の原発設備の危機対策が大丈夫かどうか考えざるを得ず、色々な議論・討論があり、総点検などの対策を検討しています。・・・・・・
勿論各国の環境保護団体はすべての原子力発電を停止しろ、そして原子力に変わるエネルギーの研究開発をやれと要求しています。
フランスは大統領がフランスの原子力設備は大丈夫だから、原子力の路線を変えるつもりはないと言って います。」

以上のお話からもわかるとおり、日本に滞在している外国の方々は放射能のことを非常に不安がっているようです。ゼミのみなさんなどでもし今回の原発事故のことでおびえている外国の方々とお話をする機会がありましたら、どうか恐れないように伝えていただければと思います。理由は私のBBSの書き込みをご覧ください。


by utplaw | 2011-03-17 15:41 | 佐藤より  

松本零士先生の和解に関しまして

松本零士先生と槇原敬之さんとの和解に関し、近々和解文全文を公開する予定です。

by utplaw | 2009-12-13 12:13 | 佐藤より  

日本漫画家協会のご厚意に感謝申し上げます

日本漫画家協会のご厚意に感謝申し上げます。
11月17日に開催されます「エンターテイメント・ロイヤーズ・ネットワーク定例研究会」---テーマ:グーグル・ブック・サーチ和解は日本の著作者等にも効力が及ぶのか。講師:佐藤 薫--- のことが日本漫画家協会のホームページに掲載されております。当協会のホームページを是非ご覧ください。
日本の漫画文化は諸外国においても共通し、日本の漫画は全世界において名だたるものとなっていることはご承知のとおりですが、日本漫画家協会は、松本零士先生を著作権部会責任者とされ、日夜、漫画文化・漫画芸術の維持、発展に尽力されています。漫画は日本が誇る芸術であり、漫画特有の繊細な性格から特別な保護対策が必要であると考えております。 

by utplaw | 2009-11-04 11:38 | 佐藤より  

著作権の保護期間延長問題を考える

雑感 著作権の保護期間延長について

 著作権の保護期間を、現在著作者の死後50年となっているものを、70年に延長すべきか否か問題になっている。そういったなか死後50年でよいという意見が研究者を中心に主張されており、いまのところ保護期間延長は現状のまま据え置かれる状況にある。
 そこでこの問題について考えることにしたい。
 まず、著作権法の目的はなにかという点である。だいぶ以前のことであるが、私は運輸省(現国土交通省)海上保安庁水路部(海図を作成等する部署。)で丸一日著作権法の講義を行ったことがある。そのときに私は、著作権法の目的は文化の発展に寄与することであり、工業所有権法のそれは産業の発達に寄与することであると述べ、前者は精神的な豊かさを意味し、後者は物質的な豊かさを意味すると説明した。そこで思うに、そうであるならば著作者が経済的な利益を追求したとしても「精神的な豊かさ」実現に関する目的を阻害することはない。ある者は著作者が金銭的利益を主張するのは文化の発展を目的とする著作権法に反するというが、それは妥当ではない。結果が文化の発展に寄与していれば良い。たとえば、かつて元アメリカ合衆国大統領リンカーンは「特許制度は天才の火に利益という燃料を注いだ(The patent system added the fuel of interest to the fire of genius)」と言っていたが、著作者に対してはまったくこの言葉は無関係かというとそうではない。著作者にも著作権という燃料を注ぐからこそ著作物を創作する意欲が沸く場合があるといってよい。ただその燃料は発明者に対するそれよりは少し弱いものだといえる。つまり独占権ではなく排他的権利であるからにすぎない。それは著作物を利用する側にとって配慮されているといえる。現に著作権法は著作権の制限規定を多く採り入れているわけであり、これは文化の発展を目的とするからにほかならない。かといって、だから著作者が金銭的利益を根拠に著作権延長を主張してはならないという根拠にはならない。創作活動という火に燃料を注ぐことはあくまでも創作意欲を掻き立てる要素にすぎないからである。
 つぎに死後50年も経った著作物など経済的価値がないとの主張がある。ゆえにそれ以上保護する必要はないと主張する。しかしこの考えに対しては逆に、だからこそ死後70年に著作権保護を延長しても問題はないということになる。しかも経済的な価値に基づくならば、私が昨年フランスに赴き地元の漫画関係者と話しをした結果が思ったとおりのものであったことからも強くそのことはいえる。それは何かというと、いまパリは日本ブームであるという。とくに日本の漫画は興味が持たれているという。1970年代頃にあった日本ブームとなにが異なるのかというと、興味を抱いている対象が異なるのである。かつての日本ブームはフランスの一部の知識人がほとんどであった。ところが近年、日本の漫画に興味を抱く人々は一般の人たちであるという点にある。ヨーロッパではこういったブームが長く続くことが、あるいは再燃することが十分考えられるのである。このことはふたつの意味を持つ。ひとつは日本の文化に触れてもらえる。ふたつ目は日本という国家の利益につながるということである。
 最後に、他の主張によれば死後70年に延長すれば利用者が不利益を生じるという。たしかに利用者側の問題をも考慮しなければなるまい。ならば憲法が保障する表現の自由との抵触に関してそれを調整する規定を著作権法に新たに設けるのが肝要であるといえる。
 いずれにせよ著作権保護の延長を早急に認めるべきである。
Copyright kaorusato 2009


by utplaw | 2009-01-26 23:26 | 佐藤より  

京都教育大学で知的財産法概論を履修しているみなさんへ アトリエ訪問のお知らせ

「西口司郎氏のアトリエ訪問」を下記のとおり行います。 佐藤 薫

日時:2008年6月9日月曜日
    午後3時30分~

集合場所:スプーン内ギャラリー(午後3時30分に集合)正面の階段を上がり、そのまままっすぐ奥へ進んだところにあります。
osaka head office & gallery spoon
■地下鉄谷町線『天満橋』より徒歩約4分■■京阪『天満橋』より徒歩約7分

詳しい場所案内は下記アドレス(URL)のMAP欄をご覧ください。

http://www.spoon.co.jp
osaka head office & gallery spoon
〒540-0035 大阪市中央区釣鐘町2-3-17ベルハウス
phone:06-6943-1166 fax:06-6943-1165
2-3-17 tsurigane-cho chuo-ku osaka 540-0035 japan

 
西口司郎氏プロフィール:サントリー奨励賞、毎日広告賞グランプリ、日経広告賞部門賞など受賞。手塚治虫先生の映画「火の鳥」ポスター、「ブラックジャック」(秋田書店)の単行本表紙、落合信彦氏の文庫本、高村薫氏の「照柿」の表紙を手がけるなど多くの作品があり、みなさんは西口先生の作品を必ず目にしているはずである。


※ 当日は西口司郎先生より楽しいお話をいただけると思います。肖像権といった憲法上の権利について、また、知的財産法に関して造詣を深めるのに良い機会ですからどしどし発言してください。

by utplaw | 2008-05-27 10:18 | 佐藤より  

テーマ・発表者一部変更 知的創造物法学会研究会開催のご案内

各位

 みなさまにはご健勝のことと御慶び申し上げます。
 さて知的創造物法学会研究会(2007年度第一回)がいよいよ
明後日開催される運びとなりました。これも偏に皆様の御蔭であると
感謝申し上げております。
 ところでここでお詫びがございます。それは2番目のテーマに関しまして
変更が生じたからでございます。当初、「憲法と著作権」と題して二人の発表者が
報告するはずでしたが、下記のとおり変更になりました。とは申せ、
大学院生が一所懸命になって研究した成果を発表させていただきますので
何卒ご厚情を賜わりたく御願い申し上げます。
 それではご健康とご活躍を祈ります。

代表 佐藤 薫



知的創造物法学会研究会開催のご案内

テーマおよび発表者

「国家と知的財産」
西浦 且晃 (大阪大学大学院 法学研究科)


日 時:2007年5月18 18:15~20:45(質疑応答を含む)

*注意*知的財産の疑問点について事前にhougaku.kenkyukai@gmail.comへ連絡をいただいた場合は当日に出来る限りお答えします。

会 場:大阪中央(中之島)公会堂 大会議室(地下一階) / 大阪府大阪市北区中之島1丁目1-27 ℡06-6208-2002

交通機関:地下鉄御堂筋線「淀屋橋」駅下車1番出口から徒歩約5分 / 京阪電鉄「淀屋橋」駅下車徒歩約5分

室料代として:一般1000円 学生500円

本研究会への参加につきましては、会員、非会員を問いません。
お問い合わせ等は管理人(hougaku.kenkyukai@gmail.com)までお願いします。


by utplaw | 2007-05-16 20:43 | 佐藤より  

夢に向かって

 4月に入りこれから入学式を迎える大学があるかと思えば
入学式を終えた大学もある。学生や事務、教員にとって
あわただしい月である反面、希望に満ち溢れた月でもある。
学生諸君には志を立てていただきたい。
夢を持ち続ければ必ず夢は実現する。夢が叶わないのは
途中で夢を捨ててしまうからに他ならない。すなわち夢を
持ち続けた者こそが夢を実現できるのである。

 そういえば松本零士先生が独創的な表現をされていた。
「時間は夢を裏切らない、夢も時間を裏切ってはならない」
すばらしい言葉である。

 せっかくこの世に生を授けられたのだから、夢を持って生きよう。
そしてその夢が実現して、他の人々の幸福に繋げることができれば
これ以上の喜びはないではないか。

 汚い手を使う者、臆病な者等々そのような者が多いなか、信念を
持って清く生きることはすばらしい。それも突き詰めれば夢実現の
ひとつの形態なのかもしれない。

佐藤 薫

by utplaw | 2007-04-05 13:10 | 佐藤より  

本年もお世話になりありがとうございました

本年もお世話になりありがとうございました。
早いものでこのHPを開設してから3年が経ちました。
おかげさまで多くのご意見やご感想をお寄せいただき、
このHPは多くの人に訪れていただくまでになりました。
学生や大学院生のみならず、研究者、法曹、教員、小説家、芸能人、マスコミ・出版関係者、漫画家、経営者、公務員等の方々です。
そういうわけで皆様にさらに興味を持っていただけるように、スタッフ一同、来年は内容をさらに充実させていきたいと思っておりますので何卒よろしく御願い申し上げます。
ところで今年はホワイトクリスマスを体験できませんでしたが、来年の正月はWhite New Year holidaysを過ごしたいと思っております。
それではどうか良いお年をお迎えください。
佐藤 薫

by utplaw | 2006-12-26 18:10 | 佐藤より