自民党本部での「知的財産戦略調査会」に出席して思うこと 佐藤 薫

 2013年4月16日火曜日午前9時より、永田町にある自民党本部で「知的財産戦略調査会」が開かれた。
 今回の議事は、「知的財産戦略について自由討議」ということで、知的財産戦略事務局が「知的財産戦略ビジョンの検討状況」について、文部科学省は「著作権の保護期間延長」について、経済産業省は特許庁長官が「意匠法、商標法の改正検討状況」について、それぞれ報告した。
 ところで今回の会議に出席して気になったことがある。
 「知的財産戦略ビジョンの検討状況」報告において、「国際的な知財制度間競争を勝ち抜くための基盤整備」という項目のなかで、「知財高裁についても、権利者に一層フレンドリーなものとなるよう見直しを進める。」との発言があり、さらに、日本弁理士会会長がその発言に先立って配布していた資料である、「世界の知財競争に勝つための活力向上」には、「行政と司法の連携」と題して、「裁判所が特許庁の判断を尊重した上で、行政と司法が協力して政策を展開していくべき。」という記述がある点である。
前者のフレンドリーは愛想良くということなのかどうかは判らぬが、憲法76条3項「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」という、司法の独立ないし裁判官の独立を知ってのうえの発言なのか驚いた。質問するにも、若手議員?とかいう方々が張り切って別の内容についてどしどし発言されていたので、邪魔するのも気の毒だと思い今回は発言を差し控えたわけだが、憲法を理解していただくことがまず必要だと痛感した。
 それから文部科学省の外局である文化庁から、「著作権の保護期間延長」について報告があり、ここで報告者は反対意見を説明するにあたって「二次利用ができなくなるから」といった内容のことを言っていたが、そうなれば著作権だけの問題ではなくて、著作者人格権である同一性保持権が絡む問題なのでこの点について考慮した発言をすべきであった。
佐藤 薫

 

by utplaw | 2013-04-17 11:47 | 佐藤より  

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