憲法前文の後半部分である。
「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。
日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。」
私は岸田政権に恐怖を覚える。
ひとつは、ウクライナのゼレンスキー大統領が3月23日に国会で演説を行ったことについてである。
たしかにロシアから侵攻されているウクライナの元首を、先方から要請があったにしろ、招致し演説していただくことを否定するわけではない。
ただ、一方のみに偏ることは非常に危険である。
それならばプーチンロシア大統領をも招聘すべきであった。
しかも米国に倣って経済制裁を加えているが、これはロシアに対して一層、緊張感を高める以外の何物でもない。
岸田氏のこの姿勢はロシア側の侵攻を煽るものであり、悲劇はさらに長引くことになるであろう。
最悪な結果を招来する危険性を大いに孕んでいるともいえる。
憲法前文が、「われら(日本国民)は、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。」と述べているように、名誉ある地位を占めるためにはロシアおよびウクライナ双方の仲裁役を我が国が買って出でなければならないといえる。
トランプ氏が米国大統領であったならばこのような悲劇は起きなかったかもしれない。
誠に悲しむべきことである。